ネットカメラ再考
インターネットショップにもネットワークカメラという分類で商品が展示されるようになって久しい。
少なくともADSLが普及する前、つまりスマップが「早いインターネットはISDN」とか「6464128(ろくよんろくよんいちにっぱ)」とか言ってコマーシャルをしていた頃、ネットワークカメラというのは静止画のライブカメラのことであった。
ところが、今は動画ばりばり、カメラの上下左右はもちろん12倍ズームなどのネットワークカメラが数万円で購入できる時代である。・・・・いい時代になったものだ。
私のネットワークカメラとの出会いは、ADSL実験のときKDD研究所からお借りしたCU-SeeMeであった。これはネットワークカメラというより、テレビ会議システムであり、Q-Camという白黒のシリアル接続カメラをペンティアム100MHzなんていうPCに接続して、かくかくした動画を楽しんだ。
ADSL実験では中学校のパソコン教室と接続したが、そのときの感動は今も忘れることはできない。ちょうどそのとき、CANフォーラムの稲葉さん(当時)が伊那を訪れて、一緒にテレビ会議に参加している。
それからいわゆるネットワークカメラを研究しはじめたのだが、当時のカメラはなにかしらPCをサーバのようにして運用していた。これは装置が大がかりになったり長時間運用に不安定であったが、一番簡単な手法だったので、伊那市役所の5階から15分ごとに静止画面を送信する「ライブカメラ」を1998年頃から始めた。
その後、晴海で毎年開催されている某展示会でAXIS社のAXIS2400サーバをみて、日本法人と折衝しPCレスにも関わらずADSLで30フレーム/秒を実現する性能に驚き、伊那市の動画ライブカメラサーバとして試作品にも関わらず採用した。
この装置は、今も動作している。
さらにAXIS社のAXIS200+を試したが、静止画固定であるにも関わらず、FTPやeメールによるファイルアップ機能や、javaなどによる疑似動画配信など、今の安価型ネットワークカメラの仕様を先取りするような名機だった。
今はなくなってしまった九州松下電器から同社初のネットワークカメラKX-HXMシリーズの試用をした時には、こんな簡単なカメラでここまで動かすことができるのかと驚いた。
なにしろカメラとカメラサーバ、レンズモータ、FTP転送や設定のためのWWWサーバをすべて一つの小さな筐体に実現して5万円を切ったのである。
案の定、このカメラは人気を得て、その後ユーザー要望を取り入れて防滴タイプや無線タイプ、ズーム機能や小型化などのハードウェアの更新だけでなく、すべてのシリーズにファームウェアバージョンアップをし続けるというソフトサポートを吸収後松下電器となった現在も行っている。
ただし、どうかなと思ったのが「見えますネット」というDDNSサービス。
固定アドレスができない一般ブロードバンド向けには確かに必要なサービスなのだが、いかんせんサービス開始を急ぎすぎたのがトラブルやサポートの稚拙さが残念ながら目立ってしまった感がある。
特に最近ではライブカメラの不正アクセスによる盗撮が問題になりつつあるが、ネットワークに不慣れな初心者ユーザーも、簡単にこのサービスでインターネットへネットワークカメラを公開できるようになってしまったため、カメラのセキュリティ対策を行わなかったり、「見えますネット」が確保したIPアドレスを逆に利用して、ネットワークカメラの発見を容易にしてしまっているように思う。
確かにネットワークカメラもこのように普及してくると善と悪の部分が垣間見られるようになった。しかし手順を踏んで問題のあるところを直して着実に利用者の要望に応えていくことができれば、ブロードバンドの必須のサービスとして位置づけられることだろう。
少なくともADSLが普及する前、つまりスマップが「早いインターネットはISDN」とか「6464128(ろくよんろくよんいちにっぱ)」とか言ってコマーシャルをしていた頃、ネットワークカメラというのは静止画のライブカメラのことであった。
ところが、今は動画ばりばり、カメラの上下左右はもちろん12倍ズームなどのネットワークカメラが数万円で購入できる時代である。・・・・いい時代になったものだ。
私のネットワークカメラとの出会いは、ADSL実験のときKDD研究所からお借りしたCU-SeeMeであった。これはネットワークカメラというより、テレビ会議システムであり、Q-Camという白黒のシリアル接続カメラをペンティアム100MHzなんていうPCに接続して、かくかくした動画を楽しんだ。
ADSL実験では中学校のパソコン教室と接続したが、そのときの感動は今も忘れることはできない。ちょうどそのとき、CANフォーラムの稲葉さん(当時)が伊那を訪れて、一緒にテレビ会議に参加している。
それからいわゆるネットワークカメラを研究しはじめたのだが、当時のカメラはなにかしらPCをサーバのようにして運用していた。これは装置が大がかりになったり長時間運用に不安定であったが、一番簡単な手法だったので、伊那市役所の5階から15分ごとに静止画面を送信する「ライブカメラ」を1998年頃から始めた。
その後、晴海で毎年開催されている某展示会でAXIS社のAXIS2400サーバをみて、日本法人と折衝しPCレスにも関わらずADSLで30フレーム/秒を実現する性能に驚き、伊那市の動画ライブカメラサーバとして試作品にも関わらず採用した。
この装置は、今も動作している。
さらにAXIS社のAXIS200+を試したが、静止画固定であるにも関わらず、FTPやeメールによるファイルアップ機能や、javaなどによる疑似動画配信など、今の安価型ネットワークカメラの仕様を先取りするような名機だった。
今はなくなってしまった九州松下電器から同社初のネットワークカメラKX-HXMシリーズの試用をした時には、こんな簡単なカメラでここまで動かすことができるのかと驚いた。
なにしろカメラとカメラサーバ、レンズモータ、FTP転送や設定のためのWWWサーバをすべて一つの小さな筐体に実現して5万円を切ったのである。
案の定、このカメラは人気を得て、その後ユーザー要望を取り入れて防滴タイプや無線タイプ、ズーム機能や小型化などのハードウェアの更新だけでなく、すべてのシリーズにファームウェアバージョンアップをし続けるというソフトサポートを吸収後松下電器となった現在も行っている。
ただし、どうかなと思ったのが「見えますネット」というDDNSサービス。
固定アドレスができない一般ブロードバンド向けには確かに必要なサービスなのだが、いかんせんサービス開始を急ぎすぎたのがトラブルやサポートの稚拙さが残念ながら目立ってしまった感がある。
特に最近ではライブカメラの不正アクセスによる盗撮が問題になりつつあるが、ネットワークに不慣れな初心者ユーザーも、簡単にこのサービスでインターネットへネットワークカメラを公開できるようになってしまったため、カメラのセキュリティ対策を行わなかったり、「見えますネット」が確保したIPアドレスを逆に利用して、ネットワークカメラの発見を容易にしてしまっているように思う。
確かにネットワークカメラもこのように普及してくると善と悪の部分が垣間見られるようになった。しかし手順を踏んで問題のあるところを直して着実に利用者の要望に応えていくことができれば、ブロードバンドの必須のサービスとして位置づけられることだろう。
2005,04,11 Mon 00:19
